占いと一口に言っても様々な種類がありますが、易(えき)もその中のひとつです。易とは、古代中国で誕生したとされる占いで、儒教の経典である「易経」を由来としています。日本で行われている易は、周王朝時代に確立された周易と呼ばれるもので、筮竹(ぜいちく)と呼ばれる木の棒を使って占うのが基本ですが、サイコロやコインを代用するケースもあります。
易で占える内容は多岐にわたり、総合運・仕事運・恋愛運・結婚運・金運・健康運・人間関係・未来の吉凶など幅広い内容を占うことが可能です。ただし、易は遠い未来のことを占うのには適していません。未来のことを占う場合は1年先ほどしか見通せないので、将来的に結婚できるかといった相談には不向きです。しかし、現在抱えている問題の解決策や、現状の吉凶を調べるのには適した占いとなっています。
どのような占い方法か
易占いとはこれからの未来についてや今後どのように行動するべきの指針を知ることに適した占術となります。易占いでわかることは、「具体的な行動」であり古くは諸葛亮孔明が戦術に易占いを取り入れたといわれているほどで、とにかく具体的な答えが欲しい時に有効です。例えばビジネスにおける開業や交渉、取引といった内容から片思いや復縁などの恋愛相談、友人や家族を問わずあらゆる人間関係の具体的な答えや指針が欲しい時に役立つ占いです。
また他にも「問題がはっきりと見えてくる」ことがわかり、易は間違った質問には決して答えてくれない特徴を持っているので本当に自分が聞きたいことは何なのかということを考えさせてくれる答えを教えてくれます。
知っておくべき3つのこと
易占いに興味があるのであれば、これによってわかる3つのことを知っておくべきです。まずは自分が起こすべき具体的な行動や指針を知ることができます。全体の流れを見ながら選択できるようになるため、易占いをせずに選択するよりも良い結果に繋げやすくなるでしょう。問題点もハッキリとわかります。抱えている問題点やこれから起こる問題が明らかになるため、回避するための行動も選べるようになるはずです。
最後に、世の中の流れまでわかるようになります。易占いは変化を敏感に捉えなければならない手法です。この手法に触れていれば自然と世の中の変化を感じ取れるようになり、これまで見えてこなかったものが実感できるようになるでしょう。
歴史とはじまり
易者や易と書かれた占いの看板など日本人には馴染み深い易ですが、その歴史とはじまりは古代中国の神話にまでさかのぼります。森羅万象について書かれている「易経」の著者は、伝説上の帝王や紀元前3000年以上前の古代中国神話に登場する神様とも呼ばれる伏羲(ふっき)とされていますが、その伏羲が八掛と六十四掛という考え方を編み出したことから始まったのです。
ただし、最古の占いは紀元前17世紀から12世紀頃の殷王朝時代に、亀の甲羅のひび割れた具合によって占う亀甲占いとなっています。この亀甲は入手が難しかったので、紀元前12世紀から8世紀の周王朝では草の茎を使っていました。これが易者が使用しているの筮竹(ぜいちく)のルーツとなったのです。